六軸電気

電気機関車が好きな23歳社会人がお届けするブログです。

絵に描いたような。

朝の朝の撮影を終え、一旦は休戦モード、コンビニで朝ご飯を買うことにした。が、ヨンマルの単行が来るということで急遽無人の貨車駅に。絵に描いたような錆びついた駅舎であった為、時間はタイトであったが構図は一瞬で決めることができた。

駅の構造は2面2線であるが、明らかに中線が剥がされてできたようなスペースがあり、ホームも妙に長い。昔は長編成が停車したり貨物の荷扱いがあったのかなと想像すると少し物悲しい気持ちになる。今昔の鉄道事情の変わり様が激しい北海道ではそれが顕著だ。

定刻になると構内踏切が鳴り、1両の函館方面行き普通列車が到着する。ドアが開き数秒後ドアが閉まると、再び列車は動き出し去っていった。当たり前のように乗る人も降りる人もいない。

内浦湾沿いをゆっくりと走るヨンマル。

初めて北海道に行ったときのは大学2年生のとき。北海道でコロナが急速に広がり始めた頃だった。この時は撮ることはせず、真冬の道内を18きっぷを使って札幌→稚内→釧路→苫小牧→札幌の順に一周をした。

そこから、北海道の景色に魅せられて写真撮るだけでなくキャンプでも北海道に足を運んだが、未だに道南エリアへ行ったことが無く、道内全エリアの進出のチャンスを窺っていた。

そして今回、芋臨の撮影ということで遂に道南エリアに足を踏み入れることができた。道内限定チェーンのラッキーピエロハンバーガーも食べつつ晴天の写真も撮れればと計画を立てる段階から楽しみで仕方なかった。

そして蓋を開けると朝から絵に描いたような雲一つない快晴。しかも、ガスの抜けも良く、函館の駒ケ岳がくっきりと確認できた。

夕方の芋臨撮影までは40の単行を撮影していく。

定番ポイントながら撮影者は自分たちのみ、同時期の本州では味わうことができない涼しい空気と最高の天気はこれだけで渡道の意味を感じることができた。

朝の鋭い光線を受けながらゆっくりと顔を出した40をデジタルと67で撮影する。

素晴らしいの一言。秋から冬に近づく北海道の実力はただものではなさそうだ。

 

青空単機トワイライトカラー

 

現役のトワイライトエクスプレスを見たことは一度だけで撮ったこともない。仕業も工臨や配給であるが、西日本が所属の唯一のEF81なので秋晴れがきれいな日に撮影に行った。

今回の仕業はキハ120の配給ということでまずは単機の送り込みを湖西線から。

編成が短くなればなるほど構図に難儀する。ドアップは味気ないし、大きな架線柱(この撮影地を知ってる人ならわかってくれるはず)が写るまで引くと被写体が豆になってしまうので、消去法的な感じで。

81、いや機関車に緑色の塗装がなんとも新鮮。車にも緑なんて少ないよなぁと思ったが、ピンクの方が少ないな。ピンクの車と言えばトヨタクラウンの限定車。あれを見た時は衝撃だった。650台しか売れてないらしいですよ。

湖西線らしく単機もハイスピード。スノープラウに草がかかってたことを撮影後に発見。まじかよ、あんなとこに草生えてたっけ。画質が良いEVFとさらなる高速連写性能が欲しくなるきっかけになった。

「広く浅く」?「狭く深く」?

国鉄色スーパーやくも色の人気色の381系がメインの被写体となっている伯備線だがゆったりやくも色も捨てることはできない立派な被写体だと思う。春の井倉鉄橋は3082レの撮影には最適。前走りのやくも6号は長い7両編成で迫力満点だ。

少し半面工なものの顔の滑らかな造形が際立つのでこれくらいの光線は許容している。

EF66のように角がしっかりと出ている車両は半面光がより美しいと感じられるが、自分のフォルダーには66の写真がほぼない。あえて66は撮影しないようにしていた。強がっているわけではないのだ。

理由ははっきりとしている。66の沼にはまると抜け出せなくなるからだ。

東海道を力走する66を見てしまったら、もしかしたら81どころではなくなってしまうかもしれない。66か81かどっちつかずで中途半端になってしまうのが怖かったのだ。

今の自分に「広く深く」なんて無理なわけで、撮影地に数多く通うからこそ撮れる写真は必ずある。

「広く浅い」ことを卑下するつもりは一切無く「(その被写体を)撮ったことがある」は確かにアドバンテージだ。しかし、その数枚の写真でその被写体、地域への思いは満たされるのだろうか。

暴論かもしれないが、引退前にかけこみで初めて撮影するくらいなら一枚も撮らないほうがいいと思う。最後にVカットが撮れても車両は引退。残るのは数少ない写真と後悔だ。

話の軸がブレブレだが要は「自分は狭くてもいいから深く撮りたい」「異論は認める」ってことだ。ただそれだけ。

門司機のプライド

最近になってやっと始業の面白さが分かってきた。本線を走るだけじゃない機関車のパン上げや、入換はじっくり機関車を確認出来て、何よりいろいろな構図から写真を撮れるのが機関車と向き合っている感を味わうことができて楽しい。

昼は思う存分倉庫を撮影したので少し安んで76の夜便の始業を撮影することにした。

周りが寝静まった夜1人の運転手が機関車に近づいてくるあの感じは踏切が鳴って現れる貨物と同じくらいドキドキ感があるものだ。

「門」の区名標を掲げた機関車こそ、私の最高の被写体である。これに勝るものなしという感じ。長時間露光で区名標を強調して撮影をしてみた。本命はパン上げであるが、なかなか良い写真が撮影できたの今回投稿する。

貨物が寸断されてしまったこの時期にゲリラ的に撮影会を開催してくれたら何円であっても払う自負がある。明らかな余剰釜不足の今だからこそ、逆にとらえればチャンスなのではないだろうか。サプライズで是非開催してほしいものだ。と酔いながら捕らぬ狸の皮算用をしてしまう。

 

 

春先の高梁川を渡る国鉄色381系

晴れの国岡山というほど他の地域は曇っているのに伯備線沿線は雲一つない快晴ってこともよくある。これは北に中国山地、南に瀬戸内海と四国山地にサンドされる地形になっており、南風、北風ともに山地を超える際に降水が発生するからだ。別に天気に詳しいわけでもない。岡山県のHPに乗っている情報の横流しだ。

少し話が脱線するが、この趣味をやっているとやたら天気に詳しく、そして厳しくなる。岡山みたいに晴れやすい地域や天気の動き、日照時間、光線角度などは少なくとも一般人よりは確実に詳しいし、撮影に行かないでも被写体がある地域の天気、梅雨入り・明けや台風の情報は毎日チェックしてる。

時間もお金も有限。個人的にアルバムを見返してきれいだと思える写真は全て快晴の写真といっても過言ではない。可能性に賭けて出撃することは0ではないが、原則は天気が良いと確証が持てた時のみだ。

定期列車なら最高の条件下で撮影してなんぼだと思う。人にこの考えを押し付ける気は全くないが、自分の中では鉄則にしている。

写真の話に戻る。朝のやくも8号は貫通扉の車両が先頭なのでがっつり編成写真を撮る気にもなれず、高梁川と絡めて撮影をすることにしてた。水の粒間を出すために高速シャッターにしつつ、手前の水、奥の車両どちらにもピントが合うようにf値はだいぶ絞った。

春先の川の水はまだ冷たかった。ここも数週間後には桜が咲き始める。

 

帰りの駄賃 播但103系

ある3月の山陰撮影旅の帰り道、このままだと予定より早く家に着くということで急遽播但線の撮影をすることになった。

車で調べながらわかったのだが播但線は土日でも朝夕に増結運転をしているそうで、社会人鉄にも優しい路線だ。ちょうどこのころダイヤ改正和田岬線103系が大注目されていたがこちらは同業者は数名だった。「こんな感じかな~」と適当に構図を組んで緩く撮影をした。

写真からは伝わってこないが爆裂なモーター音とローカル線らしいジョイント音は撮るのではなく次は乗ってみようという思いにさせられた。

どうせ数年もしないうちにこの形式も淘汰されるだろう。少しづつでいいからこの日常を記録するのが目標だ。